避妊去勢手術


メリット

  • 望まない妊娠を避けることができます。
  • 発情期の動物自身のストレスを無くせます。
  • 子宮、卵巣、精巣、乳腺、前立腺その他ホルモン性の病気が予防できます。
  • 性格が比較的穏やかになり、攻撃性が減少する傾向があります。

デメリット

  • 麻酔/手術自体のリスク・・・手術前の検査、手術中のモニターにより安全に努めています。
  • 手術後の肥満・・・食事の管理により予防できます

手術に適した時期について

  • 当院では生後6ヶ月を目安にしています。
  • 1回目の発情が来る前に手術をすれば、乳腺腫瘍の発生率が下がることが分かっています。
  • 高齢になってからの手術は動物の負担が大きくなるため、なるべく若い時期に手術をすることをお勧めします。

当院での縫合糸反応性肉芽腫に対する取り組み

  • 近年、避妊・去勢手術をはじめ、手術時に使われる縫合糸によって起こる異物反応性肉芽腫という病気の報告が増えています。
  • 当院では、縫合糸を使うことなく血管や組織を処理できる医療機器を使用しています。
  • 高周波電流を利用して、最大で7mmまでの血管をシールすることが可能です。
  • このシステムにより、体内に糸をなるべく残さないだけでなく、手術時間の短縮ができ、動物への麻酔の負担を軽減することができるようになりました。 

スピードと精密さの両立

当院は開業以来、15年にわたり2000件以上の不妊手術を実施してきました。猫の去勢手術は、切皮から縫合まで3分、避妊手術は10分という短時間で行いながらも、正確かつ繊細な手術を心掛けています。手術は1日に1~2件とすることで、麻酔から覚醒後の状態確認に至るまで、ペットの安全と快適性を最優先に考え、安心して退院していただけるよう努めています。

低侵襲手術への取り組み

かつてNPO法人からの要請により、生後3ヶ月の若齢の猫での早期不妊手術を行っていた経験から、当院は侵襲性の低い手術方法の開発に努めてきました。これにより、特に若齢動物において低体温や低血糖を引き起こしやすいリスクを考慮しつつ、動物を最大限に配慮した手術が可能となりました。(特別な事情がない限り5ヶ月以上での手術を推奨しています。)